幼なじみはエリート潜水士

 勤務時間も終わり、帰宅する人が視界に入る。


 気がつくと、いつの間にか課長の姿もない。


「私より先に帰ったわね……」


 なぜ、自分がミスした仕事の書類を私に押しつけてくるのか。

 なぜ、私ばかり大変な目にあうのか。

 なぜ、課長の頭髪は薄いのか。


 イライラしてるせいで、思考回路が爆発寸前。

 よけいなことばかり脳裏に浮かんで、仕事に集中できない。

 頭に浮かぶのは、室内照明に照らされて輝く課長の頭。


「は~あ……」


 大きなな溜息をついた時、聞き慣れた声が背後から響いた。


「奈々ちゃん、まだやってるの~っ!」


 振り返ると、仕事を終えたサトちゃんが立っていた。


「もうちょっとで終わりそう……」


「もうちょっとって、いつ~! 何時何分何十秒?」

 
 天然OL、サトちゃんの言葉を聞いた私はイライラが急上昇!



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