独占欲を秘めた御曹司が政略妻を再び愛に堕とすまで
若干の躊躇いはあるが、晴臣は舟木美帆の上司である高原製菓の専務に電話をかけた。

仕事での出会いだったが意気投合して、プライベートの連絡先を教え合っていたのが幸いした。

数回のコールで相手が出た。

晴臣が事情を伝えると相手は大層驚いていたようだが、上手く対応すると約束してくれた。

これで問題が一つ解決だ。甘い対応をせずに初めからこうしていればよかった。

明日は瑠衣と必ず和解しよう。きっと上手く行く。そう信じて寂しい独りの空間を過ごした。
< 57 / 108 >

この作品をシェア

pagetop