ずれと歪み

生活指導③

内容ははっきりと覚えていないが生活指導的な感じだったと思う。

担任の先生でもない彼女がそんなことをするのも不思議ではあった。

夏休みはどう過ごしてるの?宿題はやっている?朝は起きて夜は寝るんだよ?暴飲暴食はしてない?夏休みにしかできないことをやるといいよ?

僕は適当に答えた。

ついでだったので彼女に宿題を手伝ってもらった、いや、教えてもらったと言った方が後のためだ。

彼女は僕を家までから少し待っててと言い職員室で待っていた。

普段は教師でいっぱいの職員室も夏休みとなれば、そんなに人もいない。

ましてや今日に限っては彼女一人だった。

彼女の車に乗るとお腹は空いてないかと聞かれたが、早く帰りたかった僕は空いていないと言った。

ファーストフードのお店に連れて行ってあげるからお腹空いたら食べなさいと彼女は言った。

普段から朝食も昼食もあまり食べないことを彼女は知っていたのだ。

夕方前ということもあり少しずつ車が渋滞していた。

彼女は歌謡曲のCDを流した。

僕に気をつかわないところは僕を一人の人間として見ていてくれたのかもしれない。

お店に着くと持ち帰り用で注文するつもりだったが店内も客があまりいなかったので彼女に聞いてお店で食べることにした。

僕は彼女のことについて音楽の先生であること以外はほとんど何も知らなかった。

彼女は食事をしながら今までの教え子の話や自分の学生時代の話をした。

時折昔の生徒から連絡があることや受験勉強をしていた時の話などを僕に話した。

僕はハンバーガーとフライドポテト、コーラを注文し、彼女はハンバーガーとサラダ、コーヒーを注文していた。

元々僕はあまり喋る方ではなかったがお構いなしに彼女は喋り続けた。

お店を出ると再び車に乗り込み僕の家へと向かった。
< 3 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop