クールな自称保護者様も燃える恋情は消せないようです
気付けば、お兄ちゃんの手の動きが止まっていた。
私の首筋に顔をうずめたまま、大きく息を吸いゆっくりと吐く。固く厚い背中が、ゆっくり上下する。

むくりと起き上がると、お兄ちゃんはじっと私を見つめた。
お兄ちゃんらしくない、困惑と後悔が滲んだ表情を浮かべていた。

「すまない」

小さく言うと、お兄ちゃんは起き上がって背を向けた。

「おまえは本当に奇麗になったよ。もう昔と、全然ちがうんだな」
「……」
「でも俺は、昔からのおまえが好きだよ」

背を向けたまま、お兄ちゃんは出て行った。
取り残された私の頭の中で、いつまでも最後の言葉が響いていた。


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