お前を地の果てまで追いかける〜御曹司の決意
「警備員から連絡が入り、森川さんから大切な書類を受け取ったとのことで、会社に出向きました、受け取った書類が退職届だったため、会長にご報告しようと参りました」

「親父の差金じゃないのか」

「とんでもございません、森川さんの退職は本当に知りませんでした」

「わかった、優里はアパートも解約して行方がわからない状態だ」

「会長に報告致します、社長もご一緒に会長の元にお願いします」

「俺は優里を探す」

そして病院を後にした。

俺の後ろ姿を見送り、阿部は親父の元に急いだ。

「失礼致します」

「なんだ、騒々しい奴だな、何時だと思っているんだ」

「優里様が退職届を提出しました」

「なんだと」
「今しがた、陸様もお見えになっており、陸様の情報によりますとアパートも解約されて行方がわからないそうです」

親父は相当のショックを受けて、血圧が上がってしまった。

「会長、しっかりなさってください、今ナースコール致します」

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