クールな准教授は密かに彼女を溺愛する
「…ど、どうしていいか分からなくて…」
戸惑いと未知の世界でいっぱいいっぱいの紗奈は今にも泣きそうな顔だ。

ゴロンと紗奈を抱いたまま要はベッドで横向きになる。
「紗奈が落ち着くまでこうしてようか。」

紗奈は要の逞しい胸に顔を埋めながら、荒くなった息を整える。

「…し、心臓が口から出そうです…。」
小さな声で呟く。

要はハハッと笑い、紗奈の髪を優しく撫でる。
「それは困るな、…今日はここまでにしとこうか…、紗奈に嫌われたくないし。」


「か、要さんを嫌いになんて絶対ありません!」
要を見上げて、真剣な顔で言う紗奈が可愛くてしょうがないけど、どうにか気持ちを落ち着かせるように要は深く息を吐く。

「俺も緊張してる。

今日は気持ちか溢れ過ぎて制御出来そうも無い。」
優しく微笑んで、紗奈の手を取り自分の胸に乗せる。
「分かる?」
要の心臓の音がドキドキと早いリズムを刻んでいるのが手のひらを通して伝わってくる。

「…一緒ですね…。」
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