俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
帰宅した隆成さんはまっすぐに、私がいるリビングにやって来た。

「……おかえりなさい。今夜は帰ってこないのかと思っていました」

「どういう意味だ?」

「朝までエリザさんと過ごすのかと」

「エリザにはアメリカに帰るように話をつけてきただけだ。当然だがなんの関係もないし、過去に交際していた事実もない」

嘘をついている素振りはなかった。

エリザさんは本当にただの知り合いだったことに少しだけほっとするも、そっぽを向いてしまう。

「私、もう寝るので」

冷たく突き放すと、隆成さんはため息をついた。

嘆息したいのはこっちのほうだ。

寝室に移動し、ベッドに横になる。

自分で思っているよりも神経が立っていて、眠気がまったく襲ってこない。

お風呂から出た隆成さんがやって来たので、私は思いっきり隅っこに寄って背中を向ける。

「まだ怒っているのか」

ベッドのふちに座った隆成さんが途方に暮れたようにつぶやいた。

「エリザさんとキスしたのがいけないんじゃないですか」

「していない。未遂だ」

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