総長様は可愛い姫を死ぬほど甘く溺愛したい。
私たちが今居る場所は裕翔くんのプライベート部屋だけど、ここにベッドは置かれていない。ベッドはまた別のめちゃくちゃ大きい部屋にあるのだ。まあそこがいわゆる寝室だ。
キングベッド並みの大きさのベッドに最初はとても驚かされたが、今ではもう慣れてきてしまっている。慣れというものは本当に怖いものだ。
私が先にお風呂に入り、その後に裕翔くんも入ってきてバスローブに身を包んでいた。
二人で寝室に行って、裕翔くんが先にベッドに入り、私はその後に入る。
「桜十葉、もっと近くに来て」
裕翔くんは布団を被った私を優しく引き寄せて、おでことおでこが当たる距離まで近づいた。チュっとおでこに温かい唇が当たり、心がぽわんと温かくなる。
「裕翔くん。……世界一、愛してます」
裕翔くんの耳元に口を寄せてそう囁いた私は、今日の疲れが溜まっていたのか、裕翔くんの腕の中にいて安心しのか、すぐに深い眠りに落ちていった────。
「っ、……!!」
だから、裕翔くんが目を見開いて顔を真っ赤にさせていたのを知る由もなかった。
「俺も、…桜十葉が世界一愛おしい」
裕翔くんは、優しい瞳で私を見つめて唇にキスを落とした。