Evil Revenger 復讐の女魔導士 ─兄妹はすれ違い、憎み合い、やがて殺し合う─
 全てを話した後、それを胸に刻んで生きるか、忘れて生きるか、それはあの子達自身が決めればいいと思う。
 そして、それを見届けた後ならば、私はどんな罰でも受けようと思う。
 兄ヴィレントはあの戦いの後、ベスフル軍から姿を消したと聞いた。
 仇討ちを成し遂げて、満足して死んでしまったのか? それともまだ何処かで生き続けているのか? 何もわからない。
 ただ、もう2度と会うことはないのだろうと、漠然とそう思った。
 だが、もしもう1度会えることがあるのなら、その時はちゃんと話をしたい。会えるのは生きている間ではないのかもしれないけれど、もし会えたなら、今度こそちゃんと兄妹で語らいましょう。心からそう思った。
 窓から見える景色には、青い空と穏やかな風が漂っていた。まるで、あの悲劇がただの夢だったのかと思わせるほどに。
 ネモ……、あなたの元へ行くのはまだまだ先になりそうだけど、どうかそれまで、あの子達を見守っていて──。
 窓の外から微かに聞こえる子供たちの笑い声を聞きながら、私は天に祈った。



 ここに記したのは昔話。
 これは私、チェント・クローティスの罪の記録──その全てである。
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