身代わり少女は主人を慕う
私も、将吾様の事、愛おしいって思っている。

信じていいんだよね。

音羽さんが見つかっても、私は将吾様と一緒にいられるって。


だけど、そんな事を揺るがす大事件が、翌朝起こった。

「お嬢様、お嬢様!大変です!!」

朝から志麻さんが、慌てて部屋に飛び込んできた。

「どうしたの?志麻さん。」

「大変です!」

志麻さんは、はぁはぁっと息が荒くなっていた。

相当、走って来たらしい。


「私もついさっき、聞いたばかりなんですが。」

「ええ。」

「今度、お相手の四宮家の方が、この屋敷に来るそうです!」

私は、目をぱちくりさせた。

「驚かないんですか!お嬢様。」

「そう言われても、なんだかピンと来なくて。」

「何を言っているんですか!お相手は、うたさんに会いに来るんですよ!?」

私は、天井が抜けるくらいの大声で、驚いた。
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