身代わり少女は主人を慕う
「そして、僕には音羽と言う妹がいるのだが……」

「はい。」

私は目を大きく開いた。

「1カ月前から、素性が分からなくなっているんだ。」

「えっ……」

またまた嫌な予感がする。

「気づいているとは思うが、その音羽に君が似ているんだ。」

「……やっぱり。」

こんな大きな家のお嬢様と、私が似ているだなんて。

運命のいたずらだとしか、思えない。

「そこでだ。妹が帰ってくるまでの間、君に妹の代わりをしてほしいんだ。」

「ええーっ!!」

これが私にとって、本当の、波乱の幕開けだった。

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