身代わり少女は主人を慕う
「こう言うのは、経験がものを言うんです。」

そして亮成さんは、手をパンパンと叩いた。

「入りなさい。」

すると障子がスッと開いて、そこには一人の女性が座っていた。

亮成さんに言われるがまま、部屋の中に入ってきたその女性は、私の目の前に来ると、目を合わせて頭を下げた。

「志麻と申します。事の次第は、兄から聞いております。」

少し訛りのある口調で、志麻さんは私に挨拶してくれた。

「これからは、志麻がうたさんのお世話をします。お嬢様の身代わりだと言う事も、伝えてあります。私同様、味方だと思って接してやってください。」

「はぁ……」

まだ亮成さんの事も、味方だと思っていないのに、突然妹が現れてもねえ。

「宜しく、お願いします。」

「はい!こちらこそ!」
< 45 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop