星降る夜の奇跡をあなたと

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時刻はもう深夜。
あの甘い時間の直後、私達は
外であった事に気付き、慌てた。
蓮はちょっぴり恥ずかしげに
“俺、余裕ないな”と
足早に自宅へ戻ったが、
“今日はもう寝よう”と言われ、
私は何だか拍子抜けした。
別に何かを期待していた訳では
ないが。いや期待していたのか…

翌日、蓮から“色々考えたんだけど”と
言われ、咄嗟に
“また無かったことにされるの!?”
と声に出してしまった。蓮は、“何が?”
と訳が分からないような顔をして、
“いやただ、和奏が知ってる事を
整理しておこうと思って”と言った。
早とちり…

「One Treeが配信されてたって言ってた
 けど、配信されてたのは、
 その曲だけ?」

「うんん。One Treeは2曲目。
 新曲は年1回で、
 そのアレンジが年2回配信
 されてる。私がこっちに来た日が
 ちょうど新曲の配信予定
 だったんだけど、それを聞かないで
 こっちに来ちゃったから    
 4曲目が配信されているかも
 しれないけど。私が知ってる限りでは、
 オリジナル3曲、アレンジで6曲
 向こうで配信されてる」

「こっちに来た日が配信予定って
 12月14日?」

「そう。毎年12月14日に新曲が
 配信されていて、その後、
 その年の新曲のアレンジが2回
 配信されてて、毎回日にちが
 決まっているっぽいの。
 事前に告知されてるわけじゃ
 なくて、今までの配信日が
 そうだったからってだけなんだけどね。
 アレンジが配信されるのは、
 私の誕生日なんだよ」

蓮は驚いた顔をし、急かすように
聞いてくる。

「もうひとつのアレンジが
 配信されるのも同じ日?
 それとも別の日?」

「別の日。8月21日」

「俺の誕生日だ…」

“kanade”の曲は蓮が作っているのは
確かだ。でも私も少なからず
関係があるという事なのか。
そこからは、蓮は何かを悟ったのか、
矢継ぎ早に質問をしてくる。
どうして蓮がストリーマーだと
気付いたのか、
蓮に初めて会った時の事、
何を話したか。話終えると
“なんかなんとなく見えてきた気がする”
そう呟いた。
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