Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
菜穂は大笑いしながら、興奮して顔が真っ赤になっている私を宥める。

人が真剣に相談しているのに、面白がってムカつく!

今度は私がむくれるとまたケラケラと笑った。


「あー面白っ。
綺月、本当に色んな表情するようになったよね」

「…色んな表情ってどんな?」

「見てて飽きない表情」

「なにそれ」

「前の綺月もかっこよくて好きだったけど、今の人間臭い綺月も大好きだよー!」

「なになに!暑苦しいー!離れてよー!」


抱きつく菜穂に私は力づくで引き剥がそうとする。

そんな馬鹿なことをしている私達の前に、私が話したこともない他クラスの男子が菜穂に声をかける。


「今、話せる?」

「…あー、うん、ごめんちょっと行ってくる」


菜穂は彼のことを知っているのか、気まずそうな顔をして二人で廊下を歩いて行ってしまう。


「あれ、絶対告白じゃん」


丁度菜穂が出て行った同時に教室に入って来たクラスメイトが二人を見ながら私に言う。
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