Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
「こんなこと言ってる時点で、絶対俺の方がお前のこと好きだろ」

「ふふっ」

「笑うなよ、ガキのくせに」

「ガキ扱いするな」


カオルは抱き締めたまま私をからかう。


「まだガキだから、ちゃんと親と一緒にいた方がいい」

「さっきは帰るなって言ったのに」

「今は格好つけるタイムだから黙っとけ」

「なにそれ」


カオルの言葉に私は笑みが零れる。


「何もしねぇから、やっぱ抱き締めて寝たい」

「じゃあ子守唄歌ってあげる」

「それはまじで要らない」

「何でよ!」

「起きたら一緒にスーパー行こう、奈都になんか作ってやろう」

「いいね!何がいいかな」

「アイツは何でも喜ぶだろうな」

「ケーキも買って帰ろ」

「ケーキは合格してからだろ」

「合格した時も食べればいいじゃん!」


私とカオルは些細な痴話喧嘩をしながら、その日の昼はカオルに抱き締められながら眠った。
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