総長は、甘くて危険な吸血鬼
私の隣は流風くんが歩いてるけどその後ろをぞろぞろとWhiteLillyの人達がついてきていて、分かってはいたけど校舎に入ると余計に目立つ。
なのでめちゃくちゃ視線を集めている。
「……ねえあの集団何?怖…」
「てかあの先頭にいるの会長の彼女じゃね…?」
「え?じゃああれWhiteLillyの人達って事?」
お、落ち着かない…
でも当の本人達は全く気にしてないようでわいわいと喋っている
流風くんも特に気にしてなそうだし、慣れてるのかな。
そんなこんなで、結局本当に片っ端から制覇する勢いで色んなクラスを回った。
脱出ゲームに謎解き、ミニゲームにダーツ、フォトスポット……。
これぞ文化祭、って感じの賑やかさ。
気がつけば、私もいつの間にか純粋に楽しんでいる自分がいた。
「じゃ、次はここね!」
そう言って流風くんが足を止めたのは
『まってこれお化け屋敷だよね?』
校舎の1番角にあるお化け屋敷の教室の前
行列ができていて、外装からしてもかなり怖そう。というか絶対クオリティ高いよこのクラス。
すると、受付カウンターに座っていた天音くんが私たちに気づき、駆け寄ってきた。
「あっ、胡桃っち!」
「おー天音じゃん」
「あれ、流風も来てたんだ!」
そういえば天音くんのクラスお化け屋敷やってるって言ってたっけ。
相変わらず女子に囲まれてたみたいだけど…