総長は、甘くて危険な吸血鬼
『……!』
私のTシャツの首元を左肩まで下げると
赤羽くんがそこにそっと牙を立てた。
痛いと思って少し身構えていたけど、思ってたより痛くない。
……というか
…何か
頭が、クラクラして
体があつい、
これ、貧血とかそういう類のものじゃない
赤羽くんの口元が触れた私の左肩から
全身に熱が回っていくみたいで
さっき春流くんに吸われた時と全然違う。
嫌だって思ってたはずなのに、
この熱が、心地良い。
「やっぱり、甘い……。お前もしかして、純混血?」
『純混血…?』