キミの愛情120%
夢中で走って、昇降口のそばまで来て、ようやく歩みを緩めて呼吸を落ち着けた。
ちゃんと考えなきゃ……。でも今は……。
「ねえ諒~。なんか今日様子おかしくない?」
「ずっとぼーっとしてさあ、何かあったの?」
「……あ」
靴箱の前で、今いちばん見たくない顔とばったり会った。
「里菜ちゃん」
先輩は目が覚めたみたいにハッとした顔をしてから、何か言いたげにリナを見つめた。
その視線に昨日のことを思い出してドキリとする。でも彼の隣にいる女子生徒たちを見て、一気に頭の奥が冷えた。
――リナが今日一日悩んでいる間も、この人はいつも通り女の子と過ごしていたんだな。
昨日のキスの意味なんかを一瞬でも考えた自分が、馬鹿みたいだ。
そう思ったらなんだか涙が出そうで、こらえるためにぶりっ子笑顔を武装した。
「……あ、先輩。お疲れ様です~。また明日!」
また明日なんて会いたくない。もう顔も見るのもつらい。
気を抜いたら泣いてしまいそうだ。