リフレインが聴こえない
気持ちの居場所
 今日は祭日だ。
 中学校は休みなので、わたしは朝からぼんやりと過ごしていた。

 考えることがあるけれど、いくら考えても堂々巡り。
 ベッドでごろごろしていたら、階段の下からお母さんに呼ばれた。

「菜花、お客さんよ! おりてらっしゃい!」
「え? あ、はあい!」

 わたしは飛び起きると、急いで階段を駆けおりた。

 家にくる知り合い?
 秋ちゃんだろうか?
 まさか、蒼くん?

 いま着ているのは部屋着で、水色の長袖ワンピースだ。
 おかしくないだろうか。

 そんなことを思いながら玄関にでる。

 待っていたのは、美来ちゃんだった。
 彼女も同じように、薄いピンクのワンピースに、丈が短めの白いカーディガン。とってもステキ。

「菜花ちゃん、いま、時間があるかなぁ?」

 可愛らしく小首をかしげて、花が開くようにほほえむ。
 わたしは、大きくうなずいた。
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