溺れる遺伝子
最近では、死体のやり場に困り、家の倉庫に放り込んでおくことにした。

三日もたてば、腐敗臭が漂いだし、死骸の体液が倉庫の下のほうから染み出してきた。

こうなってはとりかえしがつかない。
しかし、どうすることもできないので放っておくしかなかった。


そしてある朝、母の絶叫が庭から聞こえ、しばらくしてパトカーが家の前に止まった。

倉庫は開けられ、腐敗物は取り除かれた。



そしてヒナは、
児童相談所に送られることとなったのだった。

< 210 / 250 >

この作品をシェア

pagetop