貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
 直後、ナディアが呻くように声を上げたため、全員がぱっと自分の口もとを押さえたのだった。



「彼女が目覚めない?」

 時を同じくして、ゲルハルトもエセルから報告を受けていた。

「はい。過労だと思われます。もう少し私のほうで気を遣うべきでした」

「いや、おまえはよくやってくれた。俺も人間のか弱さを考慮すべきだったんだ」

 ゲルハルトは例の薬をまだ飲んでいない。

 特効薬として作られたものではあるが、エセルが突貫で調べ完成したものである。

 どういった副作用が出るか、そもそも病に通用するのかがわからない状態で国の主に飲ませるわけにはいかなかったのだ。

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