貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
ベッドから身を起こして辺りを見ると、数々の懐かしいものが視界に飛び込む。
天蓋つきの広くやわらかいベッドは彼女が結婚前に眠っていたものだ。壁に目を向ければ、子爵の父が手ずから選んだ淡いクリーム色の壁紙がある。
部屋の中央にはナディアがお茶を楽しむためのテーブルとイス。テーブルの上の燭台には薔薇の香りを漂わせるロウソクが取りつけられていた。
おそるおそるベッドを出ると、床のやわらかさに驚く。彼女の足を優しく包み込む絨毯によるものだ。
(夢を見ているの? だってここは、私の……子爵家にいた頃の部屋だわ)
間違いなく灰の塔ではない、懐かしい空気を漂わせる場所。
天蓋つきの広くやわらかいベッドは彼女が結婚前に眠っていたものだ。壁に目を向ければ、子爵の父が手ずから選んだ淡いクリーム色の壁紙がある。
部屋の中央にはナディアがお茶を楽しむためのテーブルとイス。テーブルの上の燭台には薔薇の香りを漂わせるロウソクが取りつけられていた。
おそるおそるベッドを出ると、床のやわらかさに驚く。彼女の足を優しく包み込む絨毯によるものだ。
(夢を見ているの? だってここは、私の……子爵家にいた頃の部屋だわ)
間違いなく灰の塔ではない、懐かしい空気を漂わせる場所。