政略夫婦は念願の初夜に愛を確かめる〜極上御曹司の秘めた独占欲〜
夫婦の絆が深まって



 今日はクッキングスクールのレッスンでトムヤムクンを作った。

 程よい辛味と酸味が、暑さで食欲が落ちるこの時期に食べ易いメニューで、今晩早速作ってみようとレッスンのあとにデパートに材料を買いに寄り道をした。

 普段はあまり使わないエスニック系のハーブを取り揃えている専門店があるのだ。

 デパートに寄ったから少し帰宅が遅くなったけど、拓人さんの帰宅までには料理も作り終わりそうだ。


「あれ、茉莉花さん?」


 エレベーターホールに入っていったと同時、声をかけられて思わず足が止まった。

 そこにいたのは隆史さんで、エレベーターの到着を待っていたところのようだ。

 少し前にもこんなことがあったなと思いながら「こんばんは」と挨拶を口にする。

 しかし、今日はこの間とは逆。

 隆史さんのほうが先にエレベーターを待っていた。

 近づく足音に目を向けたら私だったという感じだろう。

 あの日は私の荷物が大量で重くて、隆史さんが運ぶと持ってくれた。

 その流れから自宅に上げてしまい、拓人さんに嫌な思いをさせてしまったのだ。

 そんなことがあったからか、つい今日の自分の手荷物を無意識のうちに確認していた。

今日は手伝ってもらう理由になるような荷物はない。

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