迷彩服の恋人 【完全版】

連絡先の交換 ◇都 side◇

「はは。望月さんは本当にアニメが好きなんですね!あと声優さんとか…俳優さんとか、バンドマンの人たちの話とかも…お話いただける範囲でお聞きしたいです。あなたが楽しそうに、笑って話してくれるので…僕的には何気に癒されてます。」

「えぇっ!?そうなんですか?…そんなこと初めて言われましたよ。…は、はい。土岐が良いのであれば私はいくらでも話しますが…。長くなるので、先にもう少し自衛隊のことをお聞きしてもいいですか?」

「あぁ…はい、どうぞ。」

「皆さん、どんなお仕事されてるんですか?…部署というか――。」

「あぁ…そうですよね。僕は初回の入隊時は[輸送科]で、今は[武器科]にいます。[輸送科]はトラックで人員や備品を輸送したり、駐屯地間の定期便の運行をしたりする部隊で、[武器科]は火器や車両の整備点検…それから弾薬の補給などを行います。また、不発弾処理や自衛隊内の車検なんかもやりますよ。」

不発弾処理!?
普段、耳にすることが滅多に無い言葉を聞き驚いたものの、"そっか…。自衛隊はそんなこともやるところなんだな…"と漠然と思った。

「[輸送科]でトラックで人員や備品を輸送!!なるほど。だからトラックの運転もできちゃうんですね![武器科]は弾薬の補給なんかも含めた火器の取り扱いや不発弾の処理…。それから、自衛隊で使う車両の日々のメンテナンスや定期的な車検…業務が多岐に渡りますね。」

「そうなんですよ。ちなみに志貴先輩は[施設科]の所属です。先輩が【新隊員教育】の後に希望したのは[輸送科]みたいですけど…通らなかったようで、第2希望だった[施設科]に配属されたんだそうです。ここの業務は、演習場の整備や災害被災地に自衛隊車両が入る際の道路整備などを行います。これ由来して、〝陸上自衛隊の土木屋〟なんて言われている職種…部署です。また[武器科]と似ている業務内容として、地雷処理もやることがあります。」

〝陸上自衛隊の土木屋さん〟かぁ…。なるほど。

志貴さん。パッと見は、筋肉隆々(りゅうりゅう)には見えないけど…実は結構スゴイのかな…。
なんかタイミングがあれば、結花先輩に聞いてみよ。

「先輩ん()の家業が、土木・建築関係の仕事ってこともあって『[施設科]になったのも何かの縁じゃないか』とよく言っています。」

そうなんだ!志貴さん、家業継ぐのかな。
…で、結花先輩がそこにお嫁に行くのかな。ふふふ。

「それから。麻生さんや中崎…古川が、所属しているのが[普通科]です。[普通科]は走ったり、ほふく前進をしたり…〝一般の方々が『自衛隊』という言葉を聞いて、1番に連想するようなことをしている部隊〟ですね…とまぁ、(おおむ)ねこんな感じです。……あ、そうだ。花村さんたちに聞かれると厄介なので、職種のことは秘密にして下されば幸いです。」

土岐さんはそう言いながらクスッと笑って、自分の唇の前に人差し指を立てた。

こんな子供みたいな表情もするんだ…。
なんか…なんか、かわいい!

「えっ、あっ…はい!秘密にしておきます!!ふふふっ。"秘密を共有する"ってワクワク…とも違うか、ソワソワしますね!……いろいろお話しているうちに、土岐さんが車好きっていうのも判明しましたし。……"だから病院に送って下さった時の運転がとても紳士的…お上手だったんだなぁ"って納得でした!」

「いやいや、そこは気をつけますって。望月さんの足に負担かけたくないですし。運転、褒めていただけて嬉しいです。ありがとうございます。」
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