次期頭取は箱入り令嬢が可愛くて仕方ない。
◇身を引きます


 家に帰ってきた私は、お父さんの部屋に真っ直ぐに向かった。


「お父さんは、いる?」

「あ、和紗さん。はい、いらっしゃいます。今は書斎にいるかと思います」

「ありがとう」


 使用人に教えてもらい、書斎へと向かってドアの前で声を掛けた。声をかければお父さんの声が聞こえたのでドアを開けて入る。


「あれ、和紗。今日は更科くんのおうちに行くって聞いていたんだけど」

「お父さん、私。佑さんとの婚約を白紙にしていただきたいと思っています」

「……え?」


 私は、お父さんにさっき放送していたニュースの内容を伝えた。


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