俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 ところが今回は、食事相手は女性なうえに、新城社長が始終ニコニコして女性の反応を見ては楽しんでいる。

 重大な秘密を知ってしまったような、不思議な気分だ。好感の持てる可愛らしい女性に、なぜか嬉しくなるシェフだった。

「本日のお料理は、いかがでしたか?」

 いつもは、片付けが終わり声を掛けて帰るだけだが、女性に感想を聞きたくなり聞いてみた。

「御馳走様でした。とても美味しかったです。こんなに美味しいお料理を食べたの初めてです」

「そう言っていただけて良かったです。新城社長、片付けも終わりましたので、本日はこれで失礼します」

「ああ、ありがとう」

 礼を言われたシェフは、初めての事に驚く。普段は、『ああ』くらいしか反応が返って来ないのだ。息子ほどの年齢の新城社長を勝手に心配していたが、これからが楽しみだ。

 今はまだ、女性と新城社長の温度差を感じるが、上手くいくことを願うばかりだ。

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