星と月のセレナーデ
エアコンのかかる部屋に
ただただニュースが流れている
「今夜は星が綺麗に見えるでしょう。」
ニュースキャスターの声を聞き流しながら
私は窓の方へとふらりと歩み寄り
窓へと手を伸ばす
モワッ...とした空気を肌で感じながら
空を見上げれば
薄暗くなり始めていた。
ドンッ...とお腹にまで響くような爆音が耳を刺激し始めた。
もう一度テレビに目線を戻せば
19:30 と記されていて
もうそんな時間かと息をついた
私のため息を消すかのように
花火がどんどんと打ち上がる
見上げれば、綺麗な花火
見下ろせば、屋台と提灯のキラキラとした
眩しい光と人の群れ
真っ直ぐ見れば、今からこちらに向かってくるだろう
10台の山車
全てを一望できる部屋に一人。