こころが揺れるの、とめられない
……どうして、もっとはやく終わらせなかったんだろう。
もしかしたら……なんて自惚れてた時期が、恥ずかしいよ。
わたしは心を入れ替えるように大きく息を吐き出して、目をつむった。
でも……。
きっともう、大丈夫だよね。
さっきは、綾人の前でいつも通りにできたんだから。
胸の痛みに慣れたように、だんだん、好きな気持ちを失くすのにも慣れていくはずだよ。
再び、ふーん、という気のない返事が聞こえて、わたしはそっとまぶたを開く。
窓の外に見える、誰もいないサッカーグラウンド。
いつも賑やかなその場所が、……今日はなんだか、寂しく見えた。