夜明けの天使たち
Foolish beat
「アキラさん、いつもありがとう」

夕飯を作り始めた私の隣で、レイくんが言う。

「どういたしまして…痛っ…!」

私はうっかり、包丁で指を切ってしまった。

「大丈夫!?」

慌てたレイくんは、私の手を取ると、傷付いた指をそっと口許に…。

突然の行動に驚いてしまい、思わず彼を見つめた。

「レイくん…」

声をかけると、彼は我に返り、

「あっ、ごめん!えっと、救急箱ならあるから、待ってて…!」

そう言って、慌てて救急箱を探しに行ったけれど、私は電気ショックのようなものを感じていた。
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