いちごみたいに甘酸っぱい君のアイ 〜序章〜
で、今中庭にいると。
興奮は収まり、冷静になった頃。自分がいかにヤバイ状況か気づく。
もうこんな時間だし、誰も居ないんだろうなぁ。スマホは持っていない。
誰か助けて……!
そして、とりあえずベンチに座って俯いていたら、
「ニャ~ン。」
綺麗な毛並みをした猫ちゃんが居た。
「うう…。猫ちゃん…どうしよう。私帰れないよ…!」
「ゴロゴロ…。」
足にすり寄ってきて、喉を鳴らす猫ちゃん。
くっっっ。ほんとは思いきり撫で回したいところだけど、残念ながらそんな余裕はない。
すると、
「おい。」
背後から、誰かに声をかけられた。