貴方になりたい
「暇してるなら○○公園に来ない?」


○○公園は、私のアパートから15分位歩いた所にあるファミリー向けの公園。


「いいよ」
「じゃあ、ジャバジャバ池で待ってるから」


ジャバジャバ池かぁ。
子供の時には良く行ったなぁ。


そんな事を考えながら、公園を歩くのに適したラフな服装に着替える。

ジーパンとTシャツ。


歩けば15分。
ただそれすらも面倒臭くて、最寄り駅に向かい、あっという間に公園の入口に着いた。


この場所は水をモチーフにした公園で、公園内を小川が流れている。
ミニサイズの噴水の周りでは子供達が楽しそうに遊んでいた。


幸せそうな公園を歩いて向かった先に有るジャバジャバ池は家族連れの人が集まっている。


その中から、友人の姿を見付け始めた瞬間見てはいけないモノを見付けた。


それは、ジャブジャブ池で楽しそうに女の子を遊ばせている聖光。


「明日香」


名前を呼ばれて振り返ると、真顔の友人が立っていた。


「今、目で追ってるのが聖光さんだよね?」
「う、ん」
「彼には子供も居るんだよ?」


その女の子は聖光に何処と無く似ていて、子供が居るという事をスンナリと受け入れた。
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