鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 しかし、お貴族様なのに家事が得意とは。

 ふと、シュエットは母を思い出した。

 シュエットの母は、伯爵令嬢であるにも関わらず、家事が得意だ。

 数代前の当主が事業に失敗し、作った借金のせいでメイドを雇う余裕もなく、母が家事をこなしていたためらしい。

 伯爵家には祖父母、それから伯母もいたが、彼らは決して家事をしようとはしなかった。

 母が強いられたのは、家事だけではない。朝早くと夜遅くは家事をして、朝から晩まで外で働き詰め。

 そして、母が稼いだお金は、伯母に注がれた。
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