魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)

黒猫亭

わがままな純愛 スピンオフ 
サリナスとレリア
魔法の恋の行方 シリーズ6 
魔女の初恋

「確か、黒猫亭と言っていたな」

サリナスは、港からブラブラ歩きながら、ゆっくりと周囲を見回した。

午後の昼下がりで、
港はすでにけだるい雰囲気が
漂っている。

のんびりしていると言えば、
聞こえがよいが、活気があるとは言えない。

魚を仕分ける選別場では、
すでに人の姿はなく、数匹の野良猫がうろうろしている。

誰かに、場所を聞かねばならないな・・・
いつもなら、ケイレブが
すぐに手配をする。

ケイレブはサリナスの悪友でも
あるが、側近であり、護衛任務も
兼ねている。

サリナスは、ため息をついた。

自分の身分の重さ、
次期王位継承者

いつまでも、自由にフラフラは
できないように、周囲も固めてくる。

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