魔法の恋の行方・シリーズ６・魔女の初恋（レリアとサリナス）

サリナスの帰還

＜王宮への帰還＞

サリナスが、次に目を開けた時、
いつもの見慣れた天井が、
視界に入った。

「おお、殿下、
お目覚めになられましたか」

侍医が、あわててサリナスの顔を、覗き込んだ。

「ここは・・」
体を動かすと、
ひどい筋肉痛で、顔が歪んだ。

「殿下はケイレブ殿と、
馬で遠乗りに行かれて、落馬されたのですよ。
頭と足を強く打たれて・・」

そう言いながら、
侍医は、サリナスの腕を取って、
脈を見ている。

「ケイレブと・・遠乗り・・？」

確か、どこかに行こうとしたのは
記憶に残っている。

「どこで・・」

「フェンネル領の近くです。
ケイレブ殿が、案内をすると
言って」