御曹司くんは素直になれない
「ごっ…、ごめん。
いきなりこんなこと言われても
玲くん困るよね?」
だから
オマエの好きな相手は誰なんだ?って。
「私、変なこと言っちゃったけど
聞かなかったことにしてもらえるかな?」
「柚葉の……」
「そっ、そうだ。タイムマシン。
タイムマシンがあったらいいよね……
1分前まで戻って……それでそれで……」
「だからそんなもの
この世にないっつうの」
「何を言ってるんだろうって、感じだよね?」
「落ち着け、柚葉」
「テンパると早口になって自滅しちゃうとこ、
中学の頃から成長がないなぁ、私」
心を落ち着かせるように
はぁぁぁぁぁ~と
深いため息を吐いた柚葉は
「私が玲くんに
ずっと伝えたかったのはね……」と
悲しそうに目を伏せた。