あたしのだから!
あまりの口の悪さに、あたしはドン引きした…。

電話が終わると、孝文は同じクラスの加古(かこ)さんから何通もメールがきてウザかったから思わず電話をした、とあたしに言ってきた。

「そんな事、あたしにいちいち言わなくてもいいよ。
あたし、別にあんたの事、好きじゃないし」

そう言うと、何故か孝文は悲しそうな顔をした…。

「え、なに」

戸惑っていると、

「俺、菜々美(ななみ)と一緒にいると楽しくて…、でも菜々美は俺の事、なんとも思ってないの…?」

今度は、まるで捨てられた子犬みたいな顔をしている。

「うん、孝文は友だちだよ…?」

あたしは少し笑う。
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