俺様ヤンキーは溺愛王子
答えを聞いたふーくんは顔を上げてフッと笑うと
「龍基には敵わないな。でも、何かあったら俺のところにおいで。いつでも待ってるから。」
と言ってくれた。

(ふーくん、優しすぎるよ。)
ふーくんが幼なじみであってくれたこと、私は本当に恵まれているなと思う。
「うん!ありがとう。」
ふーくんに勇気をもらったから私のやるべきことは…。

「私、龍基くんのところ行ってくる。」
するとふーくんは私から少し目線を外して言った。

「その必要はないみたいだよ。」
「えっっ?」
どう言うことがわからなくて聞き返すとふーくんが私の後ろをあごで指した。
その方向を目で追って何気なく見るとそこにいたのは龍基くんだった。

「龍基…くん。」
「はあ、結菜、なんで逃げんだよ。」
龍基くんはずっと探してくれていたみたいで息が上がっている。

「楓真、結菜になんかしてないだろうな。」
龍基くんはふーくんを睨んで私を引き寄せた。
久しぶりの龍基くんの腕の中は体温を感じてすっごく安心する。

「俺は結菜が大切なんだから何もするはずないだろ。
それより龍基、結菜を泣かせるんじゃねぇよ。」
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