【コミカライズ】Rain or Shine〜義弟だから諦めたのに、どうしたってあなたを愛してしまう〜

「どうしてちゃんと家事が出来ないんだ! お前がちゃんとしないのが悪いんだ! 何故普通のことが出来ない!」

 瑞穂がすすり泣きながら何度も謝ると、ようやく崇文の動きが止まった。それから瑞穂のそばに座ると、彼女の体を抱き上げて優しく撫で始める。

「あぁ、ごめんよ瑞穂。疲れていてつい口が悪くなってしまった……痛いかい? 冷やそうか?」
「ううん、大丈夫。私がちゃんとやっていればあなたを怒らせたりしなかったんだもの……ごめんなさい」
「わかってくれればいいんだよ。じゃあドレッシングを持ってきてくれるかな?」
「ええ、今持って行くから、食べながら待ってて」
「あぁ、よろしく」

 崇文がキッチンからいなくなると、蹴られて痛む腹部を押さえながら立ち上がり、なんとか平静を保ちながら彼の元へドレッシングを届ける。

「ありがとう。ああ、風呂を温めておいてくれるかな?」
「わかったわ」

 瑞穂は返事をしてからすぐキッチンに戻り、ズキズキと痛む腹部を庇いながら給湯器の追い焚きボタンを押した。
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