エリート警察官の溺愛は甘く切ない
「どうぞ。」

それに吸い寄せられるように、私は圭也さんの胸の中に飛び込んだ。

「ごめんなさい。余計な嫉妬しちゃって。」

「ううん。嫉妬するって事は、俺の事好きって事でしょ。」

圭也さんと見つめ合った。

「俺こそ、不安にさせてごめんな。」

私は、ううんと頭を左右に振った。


この人なら、浮気なんかしない。

きっと大丈夫だと思う。


「それにしても、あの従兄弟。やけに喧嘩腰だったな。」

「ああ、優の事?」

圭也さんを見ると、ちょっと不機嫌そうだった。

「もしかして、元カレとか?」

「えっ?違うよ!ただの従兄弟だよ。」

すると今度は、圭也さんが私をぎゅっと抱きしめた。


もしかして、圭也さんも嫉妬してくれている?

「ふふふ。」

「なに、笑ってるの。」

「圭也さんも、嫉妬するんだなって思って。」

そう言って、二人で笑い合ったのだった。
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