初めての恋ー孤独な私を見つけてくれたー
出会い―アイオライトー
柚歩の職場は週休2日制の為土日はゆっくりすることにしている。
いつもリフレッシュの為にお気に入りの大きな公園に行って気持ちを落ち着ける。
ここは母友香との思い出がある場所だ。
小さい頃、友香によく連れてきてもらった。
一緒に遊んだり、この木の下で友香と色んな話をして過ごした場所だった。いつも楽しそうに笑っていた友香を思い出しては柚歩は涙ぐんだ。友香はあまり人とのコミュニケーションをとらない、柚歩のことを心配して柚歩の得意な歌をたくさん教えてくれたのもこの場所だった。いつもニコニコと柚歩の歌を聴いて、ほめてくれていた。
懐かしい思い出に浸りながら、柚歩はおもむろにワイヤレスイヤホンにスマホを接続して、人が来ない大きな木の陰で歌を口ずさむ。
今、お気に入りの歌は少し昔に流行った曲だ。
歌を歌っていると、人の気配がしたので歌を歌う事をやめて柚歩はすぐに身を隠した。

そこには背が高くて美形の男の人が現れた。柚歩はあの頃のことを思い出した。
柚歩はその人の前に姿を現すことができなかった。
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