7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…

 凜はベッドに腰かけた。

「こんな筈じゃなかったけど…」

 あのまま殺して逃走する予定だった。
 いや、逃走するよりもきっと自首していた。
 なのに何でこんな事になっているの?

 ピコン!
 凛の携帯電話が鳴った。

 鞄を手に取った凜は携帯電話を取り出した。
 メールが受信されていた。

(あの男は殺せた? 残りはあと13日よ。いいわね! )

 メールを見ると凜の表情が曇った…。

 やるしかない…
 とりあえず今日は寝るか。

 そのままベッドに横になった凜は、心地よいベッドの感覚にいつの間にか眠りに落ちていた。


 

 凜がぐっすり眠った深夜を回る頃。

 そーっと部屋のドアが開いて、翔次が入って来た。

 シックなグレーのシルクのパジャマ姿の翔次は、ゆっくりと凜に近づいて行った。

 薄暗い部屋の中。
 凛の枕元で膝をついた翔次は、そっと微笑んだ。

 黒ぶち眼鏡をかけていない翔次。
 薄暗い部屋の中ハッキリとは分からないが、メガネをかけている時とは随分と雰囲気が違って見える。
 とてもキリッとしていて、綺麗なイケメンに見える翔次。

「凜さん…僕が護ってあげるから心配しないで。…全部、僕が持ってゆくから君はこれから、幸せになればいい…」
 眠っている凜の手をそっと取った翔次は、持ってきたハンドクリームを手に塗った。

 カサカサして皸だらけの凜の手を見ると、胸が痛くなる…。
 骨ぼった手をしていて…こんな華奢な手で銃なんて握っていたのかと思うと痛々しさを感じる。

「来てくれて有難う…」

 ハンドクリームを塗り終えた翔次は、そっと部屋を出て行った。



 リビングに戻って来た翔次は、携帯電話を手に取って電話をかけ始めた。
「…あ、兄さん? …うん…桐野宮さやか…彼女が仕向けて来た事は分かっているよ。…うん…例のモノ、もう少しで出来上がるから心配しないで…。分かったよ…じゃあまたね…」

 電話を切った翔次は、そのまま自分の部屋に戻り眠る事にした。

 桐野宮さやか…凜と同じ苗字の人は、いったい誰なのだろうか?

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