美しすぎる魔王様に助けられて異世界で偽装結婚? でも美容師としても働きますよ。
第10話 エピローグ
魔界での豪華な結婚式、披露宴を済ませた後、人間界でも結婚式を行った。
魔界ほどではないけれど、仕事関係の人も多くこちらもかなり盛大な結婚式だった。
結婚式に参列した四天王達を見て、同僚のマキはまた今回もミーハーに大騒ぎだったようだ。
アルトを初め、桁違いのイケメン集団と世間でも大騒ぎになっていた。
それから1年後、私には生まれてもうすぐ3ヵ月になる姫が誕生していた。
この子の名は『マユネット』私の名前とアルトの一文字が入っているのだ。
美しくニコッと笑う姿に、もうお父さんであるアルトはメロメロだった。
今から将来のボーイフレンドの心配までしている。
これはマユネットも苦労しそうだ。
私はというと、そろそろ仕事に復帰を考えている。
魔界での仕事の比重を多くしようと思っているが、人間界にも月に数回は仕事に行きたいと思っている。
忙しく仕事をこなしている頃は忘れていたが、私は根っから髪を切って人に喜んでもらうことが好きなのだ。
心配性のアルトは、人間界で私に変な虫が付かないか心配しているようであるが、アルト以上に素敵な男性なんてそう見つかるはずもない。
それに、アルトが思うほど私は美人でもないしモテる要素は持っていない。
むしろ心配は私の方だ、毎日のように魔王城や人間界の会社へファンレターが届いているのだ。
かっこ良過ぎる旦那様も考え物である。
しかし、マユロットにメロメロな姿を見ると少し安心するのだ。
魔界の異変もリュウグウフラワーのご加護で治まっている。
今は魔界でも戦いが無くなり皆が平和に暮らしている。
人生って本当に不思議な事が起こる。
あの日、駅の階段で滑り落ちなければ、魔界なんて知らないで暮らしていたはずだ。
今日もどこか気づかれないところで、不思議な体験をしている人が居るかもしれませんね。
私は今、最高に幸せです。
END