美しすぎる魔王様に助けられて異世界で偽装結婚? でも美容師としても働きますよ。
第4話 狙われている

翌日、猫のミー子が朝から大きな声を上げた。

「真由!真由!…大変だよ、早く起きてよ。」

ミー子の慌てた声が部屋に響き渡り、私は驚いて目を開けた。

すると、私のベッドの横には刀のような鋭い刃物を持った男性が二人と、その後ろには女性が一人立っていたのだ。
慌てて私はベッドから起き上がった。

「き…きゃ…うぐ…ん…ん」

私が声を出そうとした瞬間に、男性一人が私の口を押えたのだ。
口に布を当てられたまま縛られて声が出せない。

さらに、その男は私の腕と足を紐で縛ったのだ。
全く身動きが出来なくなってしまった。

ミー子が心配になり目で探すと、素早くベッドの下に隠れて無事のようだ。

(…誰なの…なぜ、私にこんなことを…)

すると、男たちの後ろに居た女性が近づいてきた。
その顔をよく見ると、どこかで見覚えがある顔だった。

(…この人…どこかで見たような…誰なの…)
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