花言葉を君へ
 たあと、ホテルで一晩すごした。
キスはするけど、たあは私を抱かない
私の不安は募るばかり。

「そろそろ帰ろうか」
たあが、言った
午前8時頃、たあは帰る支度を始めた。

私はベットに入ったまま
「ねえ、たあ、今日で終わりにしよう」と言った

「え?なんで?」

「たあの気持ちがわからないから」

「え?俺はキキが好きだよ」
「うん、それが、信じられなくなったの」

そう言って私はベットから出て帰る支度をした。

「待って!今日が最後ならもう少し
一緒にいて」と
たあが。

そして、たあは
お風呂場に行った。

私の携帯がなった、メッセージが入ってる

(先に行って。キキともう会えないかもしれない。飛行機は後からどうにかする)と

たあは、あせって、送る相手を間違えた。
「キキ、何時まで一緒にいれる?
最後ならできるだけ、一緒に居たい」

私は携帯を見せた。

「本当は、今日忙しいんじゃないの?
飛行機って何?」

「なんでもない。キキといられるなら」

私は何だか頭にきた。
なんでかわからない。

「飛行機間に合わないんじゃないの?」

「いいんだ。キキの方が大事だから」

「バカなんじゃない?
飛行機乗ってよ。
帰って来たら連絡して、もう一度会うから。だから行って」

私は強引に、たあを返した。

付き合ってと言わない
抱かない、
なのに。私を優先する。
私はもうわからなかった。
苛立ちの方が強かった、

私は結局たあとそのまま会わなかった

半年ほど経って。
たあからメッセージが来た

{誕生日おめでとう。
キキに出会えた事に心から感謝します
そして、できる事なら
毎年キキの誕生日には
おめでうと言いたい}

私はこのメッセージを保存した。
今でもとってあるよ。
たあは、覚えてる?

たあが、1人暮らしを始めたと
冬に連絡が来た。
「遊びにおいで」と
私は遊びに行く事にした。
そこは遠くて、電車で2時間もかかった。

最寄り駅まで、たあが迎えに来た
たあのアパートまで、歩いた

小さなアパートで日当たりが悪くて
昼なのに、暗い。
私はこの時、たあへの、不満と苛立ち
を抱えていた。
部屋に入ると、とても片付いていて
オシャレで綺麗だった。
コルクボードに、友達の写真が沢山飾ってあった。
だけど、私は見なかった。
ふと、コルクボードの下に大事そうに
置かれている物に目がついた。

私があげた、メッキのブレスと
ミサンガだった。
「これって?」と私が聞くと

「俺の宝物だよ」と
さらっと行った。
私は何年もずっと変わらないたあに
苛立ちがさらに募る。
どうして。どうして?
私を無理矢理でも、引き止めて置いてくれないの?

「私は、洋服を買いに行きたい」と
デパートに出かけた。
たあは嬉しそうだ。
あまのじゃくな私は。無邪気に笑う
たあが、憎かった。

デパートに入ると私は早足で進み
わざと、たあとはぐれた。
連絡してきてもでなかった。
私は1人で買い物をした。
たあが探している姿が見えると
私は逃げた。
ずっとこのまま、帰ってしまうかと、
思った、何でこんな意地悪な気持ちになるんだろう?
なんでも許してくれるたあ
私の事ばかり優先するたあ、

私が欲しいのは。
強引に連れ去ってくれる、たあ
私を抱いてくれる、たあだよ。
何でわかってくれないの?
私はここにいるのに。
どうして、怒ってくれないの?
どこにも行くなって。
俺の所に居ろって、何で言ってくれないの?
たくさんキスをしても。
満たされない。
抱かれない私は、満たされない
俺だけのキキでいてほしいと
何で言ってくれないの?
私はそう思いながら
デパートの階段に腰掛けて項垂れていた。

「キキ!歩くの早いね?見失ったよ
どうした?疲れた」

「何でもない、帰ろ」
たあはどんな冷たい態度をしても
笑っていて。
私はその笑顔を見ると
たあを傷つけたくなった。
傷つけて泣かせたかった

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