愛人~アイレン~
幸せになりたい__
それから、一週間もしないうちに真司は家を準備してくれた。


3LDKの真新しいお家。


『幸。家こんなんで大丈夫。
一応キッチンはオープンキッチンだよ!』


そんなメッセージと共に送られてきたのは、部屋の写真。
キッチンは広くて開放的だし、リビングは広い。


『最高!!』
『幸が喜んでくれて良かった。ここに決めるよ!!』


こんな高そうな部屋……


『ここって、家賃幾らするの?』
『10万ちょっとくらいかな』


私が住んでいる場所は都会ではない。
ぶっちゃけ3、4万有ればかなり良い家が借りれるのに10万!?


そんなに、私に使ってくれるだなんて幸せだけど、申し訳ない。


『も、もっと安い所で大丈夫だよ……』
『安いとか高いより、幸が気にいったかどうかなんだよ!!』


真司からのメッセージに涙腺が緩んでしまう。
真司はいかなる時も私の事を考えて、行動してくれている。


こんな、優しい人居ない__


『ありがとう』
『家具は今度見に行こうな!』
『うん!』
『幸の荷物ってどれくらいある!?』


私の荷物なんて服くらいだろう。


『服がいっぱいあるくらいかな……』
『それなら、俺の車で運ぼうか!』
『うん!』
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