砂浜に描いたうたかたの夢
約束の時間が迫っているというのに、脳内で飛び交う声が収まらない。
あぁもう! そもそも、かわちゃんが余計な宿題さえ出さなければ……!
「バカヤローーっ‼」
淀んだ現状から湧き上がってきた怒りと焦り。行き場のない感情を海に向かって叫んだ。
かわちゃんも、学校も、お父さんも。プライドを捨てきれず拗らせた自分も……みんな、みんな……っ。
「ヤッホーの次はバカヤローですか」
息を吸って再度吐き出そうとしたその時、後ろから大好きな人の声が聞こえた。
「凪くぅぅぅん……っ!」
「えっ、ど、どうしたの⁉」
助けてと言わんばかりに名前を呼ぶと、慌てて駆け寄ってきてくれた。
「ごめんねっ、せっかく来てくれたのに……全然描けてない……っ」
「そんな、謝らなくていいのに。とりあえずこっち来て」
手招きされ、少し俯きながら彼の後を追う。
会って早々泣きつくなんて、迷惑の他ならない。
だけど、顔を見た途端涙腺が緩んで。抑え込んでいた感情が溢れ出てしまった。
人気のない場所に移動し、事の経緯を説明した。
あぁもう! そもそも、かわちゃんが余計な宿題さえ出さなければ……!
「バカヤローーっ‼」
淀んだ現状から湧き上がってきた怒りと焦り。行き場のない感情を海に向かって叫んだ。
かわちゃんも、学校も、お父さんも。プライドを捨てきれず拗らせた自分も……みんな、みんな……っ。
「ヤッホーの次はバカヤローですか」
息を吸って再度吐き出そうとしたその時、後ろから大好きな人の声が聞こえた。
「凪くぅぅぅん……っ!」
「えっ、ど、どうしたの⁉」
助けてと言わんばかりに名前を呼ぶと、慌てて駆け寄ってきてくれた。
「ごめんねっ、せっかく来てくれたのに……全然描けてない……っ」
「そんな、謝らなくていいのに。とりあえずこっち来て」
手招きされ、少し俯きながら彼の後を追う。
会って早々泣きつくなんて、迷惑の他ならない。
だけど、顔を見た途端涙腺が緩んで。抑え込んでいた感情が溢れ出てしまった。
人気のない場所に移動し、事の経緯を説明した。