砂浜に描いたうたかたの夢
久々の再会を果たし、話に花を咲かせる2人。
一緒に散歩はどうかと誘われたのだが、まだ智が来てなかったため、残念ながら断った。



「可愛かったね。ジョニーとも仲良しだったし。犬友達?」

「はははっ。仲良しではあるが、6個上だからねぇ。先輩と言ったほうがいいかな」



彼らを見送り、再び駐車場へ。

6個上ってことは、13歳かな。人間に例えると小1と中1。友達より先輩のほうがしっくりくる。



「犬の先輩かぁ。一緒に遊んだりしたの?」

「そうだねぇ、ジョニーが若い頃は毎月遊んでたよ」



懐かしそうに目を細めた祖父。

犬の寿命は人間より短いもんね。年を取るにつれて遊ぶ頻度が減るなら、顔を合わせる機会も減るか。



「あ、そうそう、昨日話したお兄さん、この辺に住んでるんだって」

「おや、そうなのかい?」

「うん。海に行った時に偶然会ったの」



犬のことを考えたからか、凪くんの顔が思い浮かんだ。

ただ、田舎は話がすぐ広まると聞いたので、名前は伏せておいた。休暇の邪魔はしたくないからね。
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