砂浜に描いたうたかたの夢
「痛かった……よね?」
「あぁ。血がまぶたにまで垂れてきてねぇ、赤ちゃんみたいに泣いたよ。たーくんに手当てしてもらったんだけど、なかなか止まらなくて」
血の感触を覚えているほど、鮮明に記憶が残っていた様子。ただ、新たに登場した名前が気になってしょうがない。
たーくん……? 君付けなら男の子、だよね? 一緒に遊んでた友達かな?
「それで、私の家まで着いてきてもらって、お父さんに話したらこう怒られて……」
尋ねようとしたのだけれど、独り言を呟くように話を進めていて、口を挟むタイミングが掴めない。
こんなに饒舌になった姿は初めて見たかも。
もしかして、原因ってこれ……?
「ただいま〜」
すると、玄関の開く音と同時に伯母の声が聞こえた。足音がだんだん近づいてくる。
「ただいま。あら、一緒にいたの?」
「は、はいっ」
襖が開き、くるっと振り向いて返事をした。
帰宅して一気に騒がしくなったのにも関わらず、曾祖母の口は一向に止まらない。
「あのっ、すみません、ひいおばあちゃんが……」
「あぁ。血がまぶたにまで垂れてきてねぇ、赤ちゃんみたいに泣いたよ。たーくんに手当てしてもらったんだけど、なかなか止まらなくて」
血の感触を覚えているほど、鮮明に記憶が残っていた様子。ただ、新たに登場した名前が気になってしょうがない。
たーくん……? 君付けなら男の子、だよね? 一緒に遊んでた友達かな?
「それで、私の家まで着いてきてもらって、お父さんに話したらこう怒られて……」
尋ねようとしたのだけれど、独り言を呟くように話を進めていて、口を挟むタイミングが掴めない。
こんなに饒舌になった姿は初めて見たかも。
もしかして、原因ってこれ……?
「ただいま〜」
すると、玄関の開く音と同時に伯母の声が聞こえた。足音がだんだん近づいてくる。
「ただいま。あら、一緒にいたの?」
「は、はいっ」
襖が開き、くるっと振り向いて返事をした。
帰宅して一気に騒がしくなったのにも関わらず、曾祖母の口は一向に止まらない。
「あのっ、すみません、ひいおばあちゃんが……」