彦星さまは会いたくてたまらない
「あの……
そろそろ僕、帰ってもいい?」
あっ、そうだった。
ゲームの発売日だったね。
「引き止めてごめんね。
今日は私だけで
天体図鑑を進めておくから」
「ほんと? やったぁ!」
安心したぁ。
人懐っこい笑顔の凛空くんに
戻ってる。
私も、いつも通りにしなきゃ。
「その代わり、明日はしっかり
働いてもらいます!」
「そうだね。
1学期で僕たちは、天文同好会を引退だし。
小学校にあげる天体図鑑を
完成させなきゃいけないしね」
そっかぁ……
「あと1か月かぁ……」