彦星さまは会いたくてたまらない



10分くらい話し続け

口に疲れを感じ始めたころ


ニヤける先生の口元から


「アハハ~」と

豪快な笑い声が漏れた。




「姫野さ、どれだけ
 アルタイルが好きなんだよ」



どれだけって……

「私の人生を賭けられるほど
 大好きですけど」



「人生って……
 スケールがデカすぎ」



「私、本気で自分の人生を
 賭けてますから!!」



「姫野って、頑固な時は
 怒ったような顔するのな」



「醜い……ですか?」



「そうじゃねぇよ」



「え?」



「悪くないってこと。
 感情むき出しのオマエの顔。

 なんか、生き生きしててさ」


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